フラっと寄った本屋で面白そうだと思って買った。
「13歳からのアート思考」

久しぶりに紙の本を買った。
本屋でぱらぱらっと中身を見たら、絵画などのアート作品が載っていたのでスマホのkindleで見るより、紙の本で見たほうがいいなーと思いその場で購入した。

結論、買って良かった。

アートに関しては昔から興味はあった。
最近はビジネスの会話の中でも、「これからはアートが重要だ」ということ聞くようになった。
が、一体どう楽しめばいいのかよくわからなかった。
アートを楽しむには「どういうことが書かれているのか」ということを知る必要がある、と思いいろんな絵画が解説付きで載っている本など買って見てみたが、どうもしっくりこない。

しかし、この本を読んで一つの楽しみ方を知り、アートの本質に触れることができた。
また、そのアートに対する見方がこれからの社会でも活かすことができるのではないかという思いになった。

この本でアートは植物に例えられている。
地表に見える花の部分は「表現の花」と呼び、これが私たちがいつも見ている「作品」に当たる。
そしてその根元にはタネがあり、これを「興味のタネ」と呼び、そこから無数の根が生えそれを「探求の根」と呼んでいる。
アートとはこれら3つが合わさっているものであり、その大部分をしめているのは「興味のタネ」と「探求の根」だと言う。
つまり、私たちは普段美術館などで目にしている作品はアートの一部分でしかないということだ。
この本のテーマとなっているアート思考というものは「表現の花」の部分でなく、「興味のタネ」「探求の根」の部分。
アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探求をし続けること」と言っています。
そしてこれはアートの世界だけに限った話ではなくこれからの世界に必要な力だという。

本の中では20世紀のアート作品を中心にどのようなアート思考のもとに作品ができたのか、をエクササイズを通じて学んでいける。

アートはこうでなくてはならない、という固定概念を取っ払い自分独自の考え、見方を得ることができるとても良い本だと思う。

アートに興味はあるがどう楽しめばいいかわからない、という人にはもちろん、これからの社会の中で「自分で答えを見つけていく」力を得るヒントを探している人にもおすすめだ。
なぜ昨今「これからはアートが重要だ」と言われているのがわかると思う。